★更新 2019/02/17
2016年のHENkakuリリース当時に書いた記事でしたが、この度内容を一新しました。
2016年のHENkakuリリース当時に書いた記事でしたが、この度内容を一新しました。
2016年7月29日、Team moleculeがFW3.60のVita向けハック HENkaku をリリースしました。
この記事ではHENkakuのインストールと+αを解説/紹介します。
さっさとインストールしたい人は目次へジャンプしてください。>>目次
FWが3.60未満の場合は以下の記事等を参考に3.60にアップデートしてください。
・[PSVITA] VitaのFWを任意のバージョンにアップデートする方法
FW3.61/3.63の場合は3.65にアップデートしてください。
FW3.65~3.68の場合、以下の記事等を参考にh-encoreでHENkakuをインストールしてください。
・[PSVITA] FW3.65~3.68にHENkakuをインストールする事が可能な h-encore を導入する手順+α
3.60ではブラウザからHENkakuのサイトにアクセスしてHENkakuをインストールする事が可能です。
ブラウザ(Webkit)に存在するエントリーポイントとなる脆弱性を突き、そこからカーネルに存在するHENkakuのための
脆弱性を突くカーネルexploitが実行されます。3.60で利用された脆弱性は3.61で対策されました。
通常のHENkakuはVitaを再起動する事で効果が失われ、Homebrewやプラグインのためには再度有効にする必要があります。
と言っても3.60ではブラウザからサイトにアクセスするだけですし、3.65~3.68の場合はh-encoreを起動するだけですが。
しかし3.60と3.65は再起動してもHENkaku、つまり恒久的なHENkakuであるEnsoがインストール可能です。
3.67にてEnsoのための脆弱性が対策されてしまったため、理由が無い限り3.67以上にアップデートする事は推奨されません。
ダウングレードは、2019年2月14日よりHENkakuがインストールされていれば可能となりました。
・[PSVITA] modoru v1.0 がリリース - HENkakuのVitaでダウングレードが可能に
3.67や3.68も、工場出荷時のFWが3.65以下であれば3.65以下にダウングレードしてEnsoのインストールが可能です。
Ensoの利点は「Vita起動の時点でHENkaku」という所に尽き、Ensoが必要かどうかは人によって変わります。
Vita起動時やスリープ復帰時のロック画面(ペラッ)を無効に出来るNoLockScreenを使う場合、非Ensoな環境だと起動時の
それは無効に出来ませんが、Ensoであれば起動の時点でHENkakuなので無効に出来ます。Vita起動時に好きな画像を表示
する事が出来るCustomBootSplashはEnsoであればそれが可能ですが、非Ensoな環境だとHENkakuが有効になった瞬間に
画像が表示されます。Vita起動時に表示されるご注意メッセージを変更出来るCustom WarningはEnso専用です。
Vitaのセーフモードには [データベースの再構築] というホーム画面のバブル(アイコン)配置をリセットしてしまう機能が
存在しますが、非Ensoな環境で、SD2VITA/PSVSD/USBストレージ(TV)をメモリーカードとして使う場合、その機能は
敵になります。HENkakuはそれらをメモリーカードとして扱う事が可能ですが、非Ensoな場合はデータベースの再構築の
際に本物のメモカや内蔵メモリが参照されてしまいます。これではSD2VITA等にインストールしたゲームのバブルは消え
てしまいます。(VitaShellというHomebrewのリフレッシュ機能を使えばバブルは復活しますが、)EnsoであればVita起動
の時点でHENkakuですから、データベースの再構築でもSD2VITA等をメモカとして参照させる事が可能です。
とりあえず私がパっと思い浮かぶEnsoと非Ensoの違いを挙げてみました。
上記の事にピンと来ないなら、3.60の場合は「ブラウザを開くのがめんどくさいと感じるかどうか」です。
とりあえずまずはHENkakuをインストールしてください。Ensoを使うかどうかは自分で決めるのが良いでしょう。
HENkakuを使用するに当たり、Vitaにはメモリーカード或いは内蔵メモリが必要です。
2000型とVitaTVでは、HENkakuをインストールするだけなら1GBの内蔵メモリで問題ありません。
内蔵メモリの存在しない1000/1100型の場合はメモリーカードを用意する必要があります。
実際は、HENkakuのファイルはVitaのeMMC内に入るため、HENkaku自体はメモカや内蔵メモリ無しで動作します。
しかし、HENkakuで何かするためには必須と言えるファイルマネージャ「molecular shell (VitaShell)」はメモカ
或いは内蔵メモリにダウンロードされるので、メモカや内蔵メモリが無いとHENkakuは全く楽しめません。
●目次 記事内リンク
・HENkakuをインストールする手順
・VitaShellをインストールする手順
・Vitaのパーティションに関しての軽い解説
・HENkakuインストール後のファイル操作に関して少々
・Homebrewのインストールに関して
・プラグインのインストール(有効化)に関して
・HENkakuの設定 に関して
・3.60HENkaku環境でEnsoをインストールする手順
・3.60Enso/3.65Ensoを扱う上で知っておくべき事
●オススメの記事
・[PSVITA] SD2VITA/PSVSD/USBマスストレージ に関する簡単なまとめ - 2018/07/08
・[PSVITA] ゲーム/DLC/テーマのDRMを回避する NoNpDrm の使い方
・[PSVITA] reF00D v1.0 がリリース - 要求FWが高いゲームをCompatibility Pack無しで起動可能に
・[PSVITA] VitaでRetroArchを使いたい方向けの記事 - 2018/10/22
・[PSVITA] modoru v1.0 がリリース - HENkakuのVitaでダウングレードが可能に
●HENkakuをインストールする手順
1,Vitaのブラウザを起動する
2, http://henkaku.xyz/go/ にアクセスする
成功すればexploitの画面に自動で移動します。(過去にそのVitaでHENkakuを使用していた場合はexploitの画面に移動
する際にRボタンを長押ししてください。そうする事でHENkaku及びmolacularShellの再インストールとなります。)
C2-12828-1エラーが出る場合はOKを押すか、PSボタンを押してLiveAreaに戻ってから再度ブラウザを開いてください。
そのどちらかをやる事でページがリロードされます。何度もそのエラーが出るならVitaを再起動してください。
(FWが3.60以外の場合は "error: Can't find variable: found" というエラーが発生します。)
3,必要なファイルのDLやメモリ中へのパッチが行われる
exploitの処理が終了すると自動でホーム画面に戻ります。

4,設定アプリを開き、[HENkakuの設定] を開く
HENkakuの設定が無いなら、exploitの画面に移動する際にRボタンを長押ししてHENkakuを再インストールしてください。

5,[リスクのあるユーザープログラムを有効化] にチェックを入れる

6,[偽装バージョンの確認] を開いて偽装バージョンを 3.70 に書き換える


7,ホーム画面にmolacularShellのバブル(アイコン)があるのを確認する
無いなら、exploitの画面に移動する際にRボタンを長押ししてHENkakuを再インストールしてください。
8,molacularShellが起動出来ればOK
手順3の時点で画面下に "HENkaku was successfully installed" と表示されたのであれば、HENkakuのインストールは成功です。
HENkakuはデフォルトでは機能が制限されています。HENkakuでは多くのHomebrewがリスクのあるユーザープログラム
という扱いです。そのため [リスクのあるユーザープログラムを有効化] へのチェックはほぼ必須と言えます。
Vitaを再起動した場合は手順2と同じURLに接続してください。
必要なファイルは既にVitaにDLされているため、二回目以降は単純な有効化となります。
HENkakuでは様々な事が可能ですが、3.60の場合、まずはVitaShellのインストールを行ってください。
●VitaShellをインストールする手順
VitaShellはVitaのファイルマネージャとなるHomebrewです。VitaShellを使用する事によりvpk形式で配布されている
Homebrewをインストール可能です。 molecularShellはVitaShellベースのHomebrewですが、v1.43で更新がストップ
しています。VitaShellはそれ以降も開発が続いているため、VitaShellのインストールが推奨されます。
FTPでVitaにファイルを転送するため、PCやスマホ等、FTPクライアントとなる環境が必要です。
USB接続によるファイル転送はVitaShell v1.5からのサポートとなるため、molecularShellでは出来ません。
FTPが使えると何かと便利なので、この段階でFTPでファイル転送が行える環境を用意してください。
FileZillaのようなFTPクライアントソフトを用意するのも良いですし、 Windowsの場合、そうしたソフトを用意せずとも
エクスプローラーのアドレスバーに ftp://VitaのIPアドレス:ポート番号 のように入力する事でエクスプローラー上で
Vitaとファイルのやり取りが可能です。
●用意するもの
・PS Vita (3.60 HENkaku)
・PC (FTPクライアントとなる環境)
・VitaShell.vpk
●手順
1,VitaとPCを同じネットワークに接続しておく
2,molecularShellを起動する
3,SELECTボタンを押してFTPサーバモードにする
4,Vitaに表示されたIPアドレスとポート番号を確認する
5,手順4の情報を使用してFTPクライアントでVitaに接続する
6,ux0にVitaShell.vpkを転送する
7,Vitaで×ボタンを押してFTPサーバモードを閉じる
8,VitaShell.vpkにカーソルを合わせて〇ボタンを押す
9,2回メッセージが表示されるが、いずれも〇ボタンを押して処理を続行する
(インストール中にエラーが発生する場合は "ux0:patch/VITASHELL" を削除してください。)
10,インストールが完了したらPSボタンを押してホーム画面に戻る
11,VitaShellのアイコンが表示されている事を確認する
12,VitaShellが起動出来ればOK
●Vitaのパーティションに関しての軽い解説
おそらくHENkakuに初めて触れ、初めてVitaのパーティションを意識する事になる人も多いでしょうから一応。
・ux0…メモリーカードのパーティション。ゲームやそのセーブデータ等、ユーザーのための領域
・ur0…VitaのeMMCに存在するユーザーのためのパーティション。トロフィーやバブルのデータベース等
・gro0…ゲームカードのリードオンリーのパーティション。ゲームデータが格納されている
・grw0…ゲームカードの書き込み可能なパーティション。(ゲームカードにパッチやDLCが含まれている場合に存在)
・uma0…外部ストレージ用パーティション。メモカ/PSVSD(1000)/USBマスストレージ(TV)/SD2VITA がマウント可
・imc0…内蔵メモリ以外をux0としてマウントしている時に、内蔵メモリをマウントするために使用されるパーティション名
・xmc0…メモカ以外をux0としてマウントしている時に、メモカをマウントするために使用されるパーティション名
これは私がHENkakuリリース日から今日までHENkakuに触れてきて、エンドユーザーとして重要だと感じているパーティションです。
これら以外のパーティションも触る機会はありましたが、一般的なエンドユーザーは基本触れなくても良い場所だと感じます。
2000型とTVに存在する1GBの内蔵メモリですが、メモカが無い場合はux0としてマウントされます。
uma0の所で書いた外部ストレージは、HENkakuであればメモカ以外もux0としてマウントし、メモカとして使用する事が可能です。
逆にエンドユーザーが触るのは推奨できないパーティションとしてsa0、vs0、os0があります。
sa0はフォントが格納されており、フォントを直接触るのはあまりおすすめ出来ません。
vs0はシステムアプリや他のリソースが格納され、下手に弄るとVitaが起動しなくなる可能性があります。
ここはセーフモードからFWの再インストールを行う事で復旧可能です。
os0はVitaのOSのパーティションで、全てのカーネルライブラリと重要なユーザーライブラリが格納されています。
ここはエンドユーザーが触る部分ではありません。ファイルを見るのはともかく、書き換えはしないでください。
●HENkakuインストール後のファイル操作に関して少々
HENkakuインストール後、VitaはPCとUSB接続/FTP接続して自由にファイル操作を行えるようになります。
(FTPならスマホとも可) USB接続/FTP接続してファイルが操作出来るといろいろと楽です。
VitaShellにはFTPサーバ機能とUSB接続機能が搭載されています。
FTPでの接続はVitaにマウントされている全パーティションにアクセス可能ですが、USB接続はそうではありません。
USB接続でアクセス可能なのは "メモカ/ゲームカード/SD2VITA/PSVSD" です。USB接続は環境によってはドライバの
相性問題なんかで出来ない場合があります。確実にそういう問題にぶち当たる方がいると思うので書いておきますが、
それに関しては私に質問するのはやめてください。私には解決出来ないので。
FTP/USBの切り替えは、VitaShell上でSTARTボタンを押し、SELECT button の項目にて可能です。
USB接続の場合は USB device の項目でアクセス対象のデバイスを選択してください。
あとはSELECTボタンを押してFTPサーバモード或いはUSB接続モードにすればOKです。
VitaTVの場合はSELECT buttonの項目がUSBであっても強制的にFTPサーバモードになります。
●Homebrewのインストールに関して
ゲーム機の改造,ハックで頻繁に登場する用語である "自作ソフト" ですが、このブログでは基本 "Homebrew" と書いています。
HENkakuではVitaShellを起点として様々な事が可能になりますが、最も代表的な事がHomebrewのインストールです。
VitaのHomebrewは .vpk形式 で配布されており、VitaShellではこれをインストールする事が可能です。
インストール後はそのvpkは不要なので削除しても構いません。そこは自己判断で好きにしてください。
インストールされたHomebrewは通常のゲーム,アプリ同様にVitaのホーム画面にバブルが作成されます。
インストール先は通常のゲーム,アプリ同様に "ux0:app/タイトルID/" となります。
Homebrewは当然ながらHENkakuでないと起動出来ません。ご注意ください。
●プラグインのインストール(有効化)に関して
プラグインを有効にする方法は簡単で、config.txtというテキストファイルにプラグインのパス(場所)を書き足すだけです。
config.txtは "ux0:tai/" と "ur0:tai/" に存在し、基本的には前者のconfig.txtを使用します。
config.txtが2つ存在する理由は、メモカ/内蔵メモリ無しでもHENkakuが実行できるように、というものです。
ur0はパーティションに関する解説にも書いたようにVitaのeMMCに存在するパーティションです。
ur0はメモカが無くてもマウントされるパーティションなため、メモカ無しでもプラグインが実行可能になります。
エンドユーザーの場合、ur0のconfig.txtは "PSVSD(1000)/USBマスストレージ(TV)/SD2VITA" をux0として使う人向けです。
それらを使わない人はux0の方を使ってください。プラグインの導入解説等で "ur0:tai/config.txt" を使えと指示している人はほぼ全員
これ前提という認識で解説しています。ux0の方を使う人は脳内で "ur0:tai/" を "ux0:tai/" に変換してください。
将来的に "PSVSD(1000)/USBマスストレージ(TV)/SD2VITA" を使う予定があるのであればux0の方は使用しなくても構いません。
その場合はux0にあるtaiフォルダを削除してください。HENkakuはux0にconfig.txtが無いと判断してur0の方を読みに行きます。
プラグインの拡張子はそれがカーネル/ユーザーランドのどちらに対して働き掛けるプラグインなのかを表しています。
skprxがカーネルプラグインで、suprxがユーザープラグインとなります。
config.txtに書くのはプラグインのパスですから、VitaCheatのように開発者が配置場所を決めていない限りskprxやsuprxを
配置する場所はどこでも良いです。しかしプラグインを管理するに当たって管理しやすいようにconfig.txtがあるtaiフォルダに置く、
というのが普通になっています。特に理由が無ければskprxやsuprxはtaiフォルダに置いてください。
config.txtの内容ですが、 アスタリスクで始まる行はプラグインを動作させる場所(対象)を示しています。
*KERNELの下にはカーネルプラグインのパスを書き、それ以外はユーザープラグインのパスを書きます。
*mainはVitaのシェルであるSceShellの事で、そこで動作させるプラグインのパスを書きます。
*NPXS10015と*NPXS10016は設定のタイトルIDで、HENkakuの設定のためのプラグインのパスがデフォで存在します。
これら以外は自分で書き足す事になります。*任意のタイトルID でそのタイトルIDに対してプラグインを動作させる事が出来、
*ALL では全タイトルIDに対して働きかける事が可能です。#行はコメントです。無くても問題ありません。
何かコメントを入れたいのであれば#行を追加すると良いでしょう。
以下はNoNpDrm、rePatch、Download Enablerを有効にするための例
*KERNEL
ux0:tai/nonpdrm.skprx
ux0:tai/repatch.skprx
*main
ux0:tai/download_enabler.suprx
アスタリスク行の文字列は重複しても問題ありません。例えばこういう書き方でも問題は無いという事です。ux0:tai/nonpdrm.skprx
ux0:tai/repatch.skprx
*main
ux0:tai/download_enabler.suprx
*KERNEL
ux0:tai/nonpdrm.skprx
*main
ux0:tai/download_enabler.suprx
*KERNEL
ux0:tai/repatch.skprx
ux0:tai/nonpdrm.skprx
*main
ux0:tai/download_enabler.suprx
*KERNEL
ux0:tai/repatch.skprx
まあ後者は冗長なので、私としては前者の、既に存在するアスタリスク行の下にパスを書き足していく、というのをお勧めします。
パスを書き足した後、それがカーネルプラグインであればVitaを再起動してください。そうしなければ有効にはなりません。
*mainに対するユーザープラグイン以外の場合はHENkakuの設定からconfig.txtをリロードする事で有効になるはずです。
*mainに対するプラグインを有効にする場合はVitaを再起動してください。
プラグインを無効にする場合は以下のどれかをやってください。
「パスを消す」「パスをコメント化」「プラグインのファイルを削除」「パスかファイル名を.skprxaaaaaaとかにする」
4つ目は私がよくやる方法ですが、複数のプラグインを短時間の間に切り替えるという事でも無い限り、かなり汚い方法です。
綺麗にプラグインを無効にするためにもそれ以外の方法を取ってください。
プラグインは、対応FWというのがかなり重要になってきます。
メモリのオフセットが違う等の理由から開発者は目的のFWで動作するよう開発を行う必要があります。
プラグインのリリースページなんかに対応FWの記載がなければ軽く調べてから使用する事をオススメします。
HENkakuの挙動が何かおかしいと感じた場合、プラグインを1つずつ無効にしていってください。
どのプラグインが悪いのかを調べるというのは基本中の基本です。
全てを無効にしたいのであれば、ブラウザでHENkakuのexploitの画面に移動する際にRボタンを長押しし、HENkakuを
再インストールしてください。そうする事でconfig.txtが綺麗スッキリ、初期状態に戻ります。
※再インストールになるのでHENkakuの設定の内容もリセットされます。
Ensoの場合、対応していなかったりバグが存在するプラグインを有効にしてしまうとブートロゴでループしてしまう事があります。
その場合はLボタンを押しながら起動してください。それでconfig.txtの読み込みをスキップ出来るはずです。
●HENkakuの設定 に関して
・PSNの偽装を有効化
最新のFW以外からPSNに接続するための偽装機能です。デフォで[有効]です。
これまでに、HENkaku自体が原因だとされるBANの報告は、私の知る限りでは0なので、有効にしておいてOKです。
FWのバージョンが最新から離れている場合、合わせて [偽装バージョンの確認] で最新のバージョンに偽装する必要があります。
・リスクのあるユーザープログラムを有効化
英語では [Enable Unsafe Homebrew] と表記される項目です。デフォで[無効]です。
ファイルが削除される等の危険性のある関数が使われていないHomebrewはSafeと見なされ、こちらの項目を有効にせずとも
機能します。危険性のある関数が使われているHomebrewの場合、こちらの項目を有効にしない限りは正常に機能しないか、
或いは機能制限モードになり、HomebrewによってはUnsafe modeにしろという警告メッセージが表示されます。
VitaShellの場合はvpkをインストールする以外の書込処理が出来ず、ux0以外のパーティションやux0の一部フォルダが見えなく
なるので、こちらの項目の有効化は必須と言えます。
・バージョンの偽装を有効化
次の [偽装バージョンの確認] で設定したバージョンに偽装するための機能です。デフォで[有効]です。
ゲームを起動する際やPSNに接続する際にチェックされるバージョンを偽装するので、上の [PSNの偽装を有効化] と合わせて
有効にしておく事が推奨されます。(Ensoの場合、こちらで偽装しているバージョンがid.datに書き込まれます。)
・偽装バージョンの確認
上の [バージョンの偽装を有効化] で偽装するバージョンの設定項目です。
h-encoreからインストールしたHENkakuの場合はデフォで[3.68]。
3.60のブラウザからインストールしたHENkakuの場合はデフォで[3.65]。
最新のバージョンに偽装しておく事が推奨されます。
・○ボタンの動作設定
○が決定(つまり×がキャンセル)、○がキャンセル(つまり×が決定)、というのを設定する機能です。
日本のVitaの場合、デフォで[決定]です。変更したい場合はしてください。
・コンテンツダウンローダー
店頭用デモ機であるIDU機に存在する機能で、DRMフリーのpkgをDL/インストールするために使われますが、市販のVitaでは
うまく機能しません。そのためHENkakuを開発したTeam moleculeのメンバーであるYifan氏はこれを削除するつもりだった
ようですが、もはやHENkaku自体の更新が続いてないために残っている項目です。
・メモリーカードとのリンクを解除する
メモリーカードとVitaを紐付けている "ux0:id.dat" を削除する機能です。
id.datに関してはこの記事内の 3.60Enso/3.65Enso(h-encore)を扱う上で知っておくべき事 をご参照ください。
削除する必要がある場合は使用してください。
・taiHEN config.txtのリロード
config.txtをリロードして *タイトルID, *ALL に対するプラグインを有効にする機能です。
*KERNEL, *main に対するプラグインを有効にする場合はVitaの再起動が必要です。
もちろんVitaを再起動する事で *タイトルID, *ALL に対するプラグインも有効になります。
●3.60HENkaku環境でEnsoをインストールする手順
HENkakuはVitaを再起動する事で効果が失われ、Homebrewやプラグインのためには再度有効にする必要があります。
しかし、3.60及び3.65は再起動してもHENkaku、つまり恒久的なHENkakuであるEnsoがインストール可能です。
Ensoのための脆弱性は3.67で対策されてしまったため、現時点でEnsoがインストール可能なのは3.65までとなります。
今回HENkakuに初めて触れたという方は、まずはHENkakuに慣れてください。
Ensoは、特定のプラグイン等のためにEnsoが必要或いはEnsoの方が都合が良いと思った人や、ブラウザからHENkakuを
有効にするのがめんどくさいなと思った人がインストールするものです。不要な場合はインストールしなくても良いです。
Ensoのインストーラーのvpkは、Team moleculeのオリジナルである3.60用、TheFloW氏による3.65用、SKGleba氏
による3.60/3.65の両方に対応したenso_ex、の3種類があります。
以下で紹介するのはTeam moleculeのオリジナルである3.60用です。
●用意するもの
・PS Vita (3.60 HENkaku)
・enso.vpk
・VitaShell
●手順
1,VitaShellを起動する
2,ux0の適当な場所にenso.vpkをコピー
3,enso.vpkをインストール
4,ensoのバブルを起動する
5,このような画面が表示されるので CIRCLE(〇ボタン) を押す

6,CROSS(×ボタン)を押してインストール処理を開始する

7、MBRとos0に関するチェックが入り、正常に通過する事が出来ればEnsoがインストールされます。
完了後に×ボタンを押すことでVitaが再起動し、インストール作業は完了となります。
HENkakuが有効の状態でVitaが起動すればEnsoのインストールは成功です。
もしチェックに引っかかり3.60のPUPがDLされるのであれば、DL終了を待ち、インストールしてください。
3.60を再インストールする事でMBRとos0に関するチェックは通過出来るはずです。
●3.60Enso/3.65Ensoを扱う上で知っておくべき事
Ensoをインストールした場合、通常のHENkakuの事とは別で知っておくべき事が4つあります。
●Vitaがブートロゴでループする場合
EnsoはVita起動の段階で既にHENkakuです。そのためプラグインによってはVitaの起動が妨げられる事が、稀にあります。
その際の復旧策として、EnsoにはLボタンを押しながら起動する事でプラグインのロードをスキップする機能が搭載されています。
Ensoでプラグインを有効にする方はこの機能を覚えておいてください。
VitaTVの場合はLボタンを押しながらの起動ではうまくいかない場合があります。
その場合はPSボタンとLボタンの両方を素早く連打しながら起動してください。
●ur0:tai/boot_config.txtについて
それはVitaの(Ensoの)ブートシーケンスを司るファイルで、開発者向けのファイルとなっています。
エンドユーザーがそのファイルに触れる必要はありません。
●Ensoをアンインストールしたい場合は
Ensoをアンインストールする場合は、まずHENkakuの設定で「メモカとのリンクを解除する」をやってください。
ux0のルートにあるid.datが削除されます。id.datは「メモカとVita+アカウント」を紐付ける厄介な少々厄介なファイルで、
Ensoを使用するとid.datのSVR行にHENkakuで偽装しているバージョンが書き込まれます。id.datのSVR行はVita起動時に
チェックされ、通常の環境であればチェックに引っかかると本体の更新を求められ、更新するかフォーマットするまでは
そのメモカが使えなくなります。しかしHENkakuはそのチェックを無視する機能を持っており、Ensoならid.datのSVR行を
気にすること無くメモカを運用可能です。id.datを消し忘れてEnsoをアンインストールすると、チェックに引っかかります。
それは避けるべきです。SD2VITA/PSVSD/USBストレージをux0として使用している場合、OFWでマウントされるux0(メモカ
或いは内蔵メモリ)をマウントしてVitaShell上でid.datを削除してください。そうしないとチェックに引っかかります。
仮にid.datの削除を忘れてしまった場合、3.60であればブラウザからHENkakuを有効にして設定から「メモカとのリンクを解除する」
をやれば良い話なのですが、3.65の場合はh-encoreのためにメモカや内蔵メモリが必要になるので、チェックに引っかかると
h-encoreが導入出来ません。なので内蔵メモリや別のメモカでh-encoreを導入し、チェックに引っかかったメモカをxmc0
としてマウントしてid.datを削除するか、改めてEnsoをインストールする必要があります。
●FWのアップデートや再インストールについて
Ensoのインストーラー以外でもEnsoのアンインストールは可能です。
FWのアップデートや再インストールでもEnsoはアンインストールされます。
しかしもちろん、EnsoのアンインストールはEnsoのインストーラーの使用が推奨されます。
ですから、FWのインストールでもEnsoは消せるんだ、という程度の認識で構いません。