・追記 2018/07/25
LetMaiDieがリリースされました。
[PSVITA] French American Games Decrypter と rePatch reDux0 2.71 (ALPHA) がリリース - #LetMaiDie
LetMaiDieがリリースされました。
[PSVITA] French American Games Decrypter と rePatch reDux0 2.71 (ALPHA) がリリース - #LetMaiDie
3.65~3.68でHENkakuを可能にするh-encoreリリース直後からVitaシーンでは「3.65からは上げるな」と言う話が出ていました。
その話に関して、ようやく記事1つ書けるくらいには情報が出たので書いている次第です。
結論から言って、リリースされようとしているのはMaiDumpToolに代わる復号関連のHomebrewです。
開発者はCelesteBlue氏とdots氏です。
MaiDumpTool(以下Mai)はHENkakuがリリースされた2016年、Vitaminの次に登場したゲームのダンプアプリです。
どちらも偽ライセンスを作成してDRM保護を回避するNoNpDrmの登場によって使う人は減りましたが、Maiにはまだ需要がありました。
Maiが未だ使われている理由は2つ。1つが実行ファイルであるeboot.binが復号されるためそれを直接改造する事が可能である事。
ある程度の改造はチートプラグインで可能ですが、直接弄る方が好ましい改造をする人だったり、翻訳者にはMaiは人気でした。
2つ目の理由はゲームを起動してダンプさえすれば、要求FWという存在を無視出来る事です。
例えば要求FW3.61~3.65のゲームを3.65でダンプすれば、それはMaiと相性が良ければ3.60でも起動可能です。
当然要求FW3.67/3.68のゲームでもこれは当てはまり、Maiと相性が良ければ3.65/3.60でも起動可能になります。
相性というのは互換性という表現の方が良いかもしれませんが、そこがMaiの最大の欠点です。
Maiはゲームを起動してRAMから復号状態でebootやモジュールをダンプしますが、そのダンプが不完全なのです。
Maiはダンプデータが不完全な故に起動しないゲームや正常にプレイ出来ないゲームというのが存在します。
その不完全さの無いダンプアプリ(というか復号アプリ)とされているのが、近く登場するであろうMaiに代わるHomebrewです。
ここからは公開された情報を紹介しましょう。
そもそもこれのリリースというのは、h-encoreリリース前から予告されていました。
https://twitter.com/CelesteBlue123/status/1008021602645237761
CelesteBlue氏が「dots氏と一緒にプレゼントの準備をしている」と伝えたのです。
もちろんこの時点ではどういう物がリリースされるのかは全く分かりませんでしたけどね。
次に出た情報がこれです。3.65からは上げるなと。
https://twitter.com/CelesteBlue123/status/1013482684444741633
これとほぼ同時にどこぞのDiscordの鯖でのCelesteBlue氏の会話のスクショがredditやらに挙がってましたね。
その会話の内容は「3.68に上げるな。3.65で待て。」「5日で3.68のゲームが3.65で」といった感じでした。
5日、7月1日や2日から5日というと7月6日か7日辺りです。しかしそこではリリースされませんでした。
その時CelesteBlue氏はPSVita-StorageMgrの更新作業で忙しかったようです。
そんな時、CelesteBlue氏とdots氏からのプレゼントの情報を公開し始めたのがTheRadziu氏です。
おそらく開発にテスターのような形で協力されているのでしょう。
https://twitter.com/AluProductions/status/1014102135762452480
https://twitter.com/AluProductions/status/1016337472152842240
この情報を公開する際にTheRadziu氏が使ったTwitterのタグが「#LetMaiDie」です。
7月9日時点ではまだアプリの名前は決まっていないとされていたので、#LetMaiDieは情報公開のための仮称といった所です。
(※この記事執筆時点でも未だそのタグが仮称として使用されています。)
7月11日にはTheRadziu氏によって#LetMaiDieの概要が公開されました。
https://twitter.com/AluProductions/status/1017151374503677953
Vitaのゲームの適切なDecrypterとされ、MaiのようにRAMから復号状態でダンプするのではなく、カーネル経由でebootやモジュールを
復号するようで、そのためMaiのダンプに存在した不完全性は無く、起動しなかったり正常にプレイ出来ないという事は無いそうです。
復号はバッチ処理のように一括して行う事が出来るそうで、1つのゲーム(のebootやモジュール)の復号に掛かる時間は1分だそうです。
復号したebootやモジュールはrePatchを使用して実行されるため、正規のゲーム或いはNoNpDrm環境でも使用可能なようです。
さて、これは復号されたebootやモジュールの共有に繋がります。
復号にはそのゲームを起動可能なFWがインストールされたVitaが必要だからです。
要求FW3.68のゲームのebootやモジュールは3.68ユーザーが復号し、その人がそれを共有する。そういう事になります。
現にTheRadziu氏は復号したebootとモジュールの事をcompatibility packと呼び、それを共有しようとされています。
著作権侵害、海賊行為、違法UP/DL、言い方はいろいろありますが、compatibility packの共有もその行為に当たります。
つまり3.65キープという話は、真っ当な人間からしてみれば3.68との二台持ちでも無い限り意味ねーんだよって話になるんです。
#LetMaiDie(仮称)のリリースにより要求FWの壁は一応越える事が可能ですが、これに期待していた人はよく考えた方が良いです。
私には海賊行為を止める力はありませんし、これはそういう人達に対して言っているのではありません。
このネタに期待していた真っ当なユーザーに対して言っているんです私は。3.65キープというのはあなたのためになりますかと。
(私がこのネタを今日まで記事にしなかったのはこれ考えてたからでさあ…。下手すると無駄に期待煽る記事になるから…)
適切にebootやモジュールが復号される、そこは本当にチーターやモッダーには朗報でしょう。
そういう立場の人たちは3.65キープなんて事を考えずに3.68にしても良いんじゃないかなあと、私はそう思います。
まあもちろん3.65でキープするという事自体は悪く無い話だと思いますけどね。
それはEnsoの方が都合が良い事が出てくるかもしれないとか、FWに残る脆弱性の事を気にしてだとか。その辺の話です。
まだ#LetMaiDie(仮称)が実際に動いているところは動画として公開されていませんが、既に実証動画は公開されています。
概要の簡単な訳
LetMaiDie Decrypterの主な機能
- ゲームのebootとモジュールを適切に復号
- ebootの改造が可能に
- 高いFWを要求するゲームが起動可能に
MaiDumpToolのcompability packと比較して
- 非常に小さなサイズ(5MB~50MB)
- 適切な復号のためバグ無し
- 正規/NoNpDrmのDLCをサポート
- インストールに他のHomebrewは不要
- compability packを使用するためにゲームの再インストールは不要
クレジット:
CelesteBlue - リバースエンジニアリング & カーネルコード
dots - GUI & アプリケーション
- ゲームのebootとモジュールを適切に復号
- ebootの改造が可能に
- 高いFWを要求するゲームが起動可能に
MaiDumpToolのcompability packと比較して
- 非常に小さなサイズ(5MB~50MB)
- 適切な復号のためバグ無し
- 正規/NoNpDrmのDLCをサポート
- インストールに他のHomebrewは不要
- compability packを使用するためにゲームの再インストールは不要
クレジット:
CelesteBlue - リバースエンジニアリング & カーネルコード
dots - GUI & アプリケーション
この記事終わり。
