Trinity v1.0 をリリースしていました。
https://github.com/TheOfficialFloW/Trinity
TheFloW氏が3月末に告知していたexploitが遂にリリースされました。 PSPのエミュが利用されるexploitで、MIPSカーネルexploit、PSPエミュレータエスケープ、ARMカーネルexploit
の3つで構成されたexploitチェーンだそうです。告知当時このexploitの名前を募集されていましたが、Twitterにて
投票があり、その結果Trinityに決まったようです。選べたのは4つとも映画「マトリックス」関連のワードです。
https://twitter.com/theflow0/status/1114185140350148608
Trinityの導入手順はh-encoreとかなり似ています。psvimgtoolsを使用してPSPのゲームにTrinityを突っ込みます。
TrinityはPSPのゲームのアップデートで使用されるPBOOT.PBPとしてリリースされています。
使用方法もh-encoreとかなり似ていて、起動してh-encoreのbootstrap menuに当たるメニューを表示し、そこで
VitaShellとHENkakuをインストールし、Exitを選択してHENkakuを有効にするという流れです。
とりあえず試してみたので導入手順を書いておきます。
●目次
まず前準備を行い、Psvimgtools-Easy-FrontEnd 或いは psvimgtools の手順を踏んでください。
Psvimgtools-Easy-FrontEnd はWindowsユーザー専用の手順です。他のOSの場合、或いはWindowsであっても
何らかの理由でPsvimgtools-Easy-FrontEndが使えない場合にはpsvimgtoolsを使用してください。
その後、"TrinityでHENkakuをインストールする手順" を踏んでください。
●前準備
●用意するもの
- PS Vita/PS VitaTV (3.69/3.70)
- メモリーカード or 内臓メモリ
(1000/1100の場合はメモリーカード必須)
(2000/VitaTVの場合は1GBの内臓メモリでOK) - PC
- QCMA
QCMAはコンテンツ管理アシスタント(CMA)のオープンソース実装です。h-encore同様Trinityの導入もCMAで
全く問題ありませんが、QCMAの方が便利なので、QCMAがどうしても使えない場合を除きQCMA推奨です。
たまに「VitaとPCのUSB接続でエラーが出る」と報告する人がいますが、それを私に言うのはやめてください。
(その問題はUSBケーブル/端子が死んでるかUSBのドライバの相性問題が原因である事がほとんどだと思います)
どうしてもUSB接続出来ないならコンテンツ管理への接続はWi-Fiを使用してください。
VitaTVの場合、PC(CMA/QCMA)との接続はネットワーク経由(Wi-Fi or 有線LAN)のみで可能です。
(ネットワークを利用した接続は、ファイアウォールの設定によっては出来ない事があります。)
●前準備
- (FWが3.69の場合は、2つの選択肢が存在)
- 設定→システムアップデート からFW3.70にアップデート
- 設定→ネットワーク→Wi-Fi設定→(アクセスポイント)→詳細設定
でDNS設定を[手動]に変更し、プライマリーDNSを 212.47.229.76 に設定
その後、本体を再起動
- PSNに登録/サインインし、機器認証を行う
(1つのアカウントでは3台までしか機器認証出来ない事に注意) - PSストアから PSP(或いは海外で展開されているminis)のゲーム をDL/インストールする
(体験版でOK) (アーカイブスではダメ)
オススメ「バクマツ☆維新伝」(オススメの理由:サイズが小さい) - そのゲームが起動出来る事を確認する
- PCの環境に適したQCMAのインストーラーをDL、インストールし、起動する
(コンテンツ管理アシスタント が起動している場合は終了しておく)
(QCMAを使うのが嫌or使えないならCMAでも構わない。その場合、手順5/6/7を飛ばし手順8へ) - QCMA設定を開き、その他タブを開く
(設定は、Windowsの場合、タスクトレイのアイコンを右クリックし、そのメニューから) - "Use this version for updates" を "FW 0.00 (Always up-to-date)" に変更
(デフォでこれなので、QCMAを初めて使用する人は変更しなくて良いはず) - Vitaでコンテンツ管理を起動し、PC(QCMA)と接続する
- [PS Vita → パソコン] → [アプリケーション] → [PSP™/その他] を開く
- DLしたPSPのゲームをPCにコピーする
●Psvimgtools-Easy-FrontEnd を使用する場合
●用意するもの
- PC (Windows 7/8/10)
- Psvimgtools Easy FrontEnd 1.8.5
●手順
- Psvimgtools.Easy.FrontEnd.1.8.5.zip をDL/解凍、インストールし、起動
- ウィンドウ右上にある2つのボタンのうち、右のボタンをクリック
(Add user IDQCMA ウィンドウが開く) - Name に適当に好きなワードを入力
(手順4で入力するAIDはアカウント毎に固有のIDであり、Nameはそれを判別するラベルの役割) - IDQCMAの右にあるボタンをクリック (或いはAIDを手動で入力)
(QCMAは最後に接続したVitaのAIDをレジストリに保存している。ボタンはそれを取得するボタン)
(手動で入力する場合は以下のディレクトリを確認し、フォルダ名をコピペする)
("C:/Users/(ユーザー名)/Documents/PS Vita/PGAME/(AID)") - IDWEBの右にあるボタンをクリック (或いはバックアップキーを手動で入力)
(ボタンを押すと、cma.henkaku.xyzにアクセスし、IDQCMAにあるAIDからバックアップキーを取得する) - ADDボタンをクリック
(Add user IDQCMA ウィンドウが閉じる) - ウィンドウ右上にある2つのボタンのうち、左のボタンをクリック
(Nameを選択するメニューが開く) - 手順3で入力したNameをクリックし、SELECTをクリック
- ウィンドウ中央にある Exploits Automatic をクリック
(Select an optionメニューが開く) - 用意したPSPのゲームをクリックし、OKボタンを押す
- Trinityをクリックし、OKボタンを押す
(Trinityを突っ込む処理が始まる) - "Exploit Trinity Inserted into the game (タイトルID) successfully"
というメッセージが出たら成功。PsvimgTools Easy Frontend を終了する
これでTrinityを突っ込んだゲームの用意は完了です - → TrinityでHENkakuをインストールする手順
●psvimgtools を使用する場合
●用意するもの
- PC
- Trinity (PBOOT.PBP)
- psvimgtools
以下の手順はWindowsユーザー向けの表現をしています。
他のOSのユーザーは各々そのOSに合うよう読み替えてください。
●手順
- QCMA設定を開き、"アプリケーション/バックアップファイル" のディレクトリを確認する
Winodwsの場合デフォは "C:/Users/(ユーザー名)/Documents/PS Vita/" - AID及び用意したゲームのタイトルIDを把握する
("C:/Users/(ユーザー名)/Documents/PS Vita/PGAME/(AID)/タイトルID")
(タイトルIDフォルダが複数ある場合は "/タイトルID/sce_sys/icon0.png" を確認して用意したゲームを探す) - タイトルIDフォルダを好きな場所にバックアップしておく (念の為)
- AIDを確認してコピー (場所は手順2参照) (フォルダ名をコピーするという事)
- 以下のサイトのテキストボックスにAIDを貼付けてバックアップキーを取得する
http://cma.henkaku.xyz/
(コンテンツ管理で扱われるファイルの復号/暗号化に必要な鍵です) - 環境に合ったpsvimgtoolsをDLし、タイトルIDフォルダ内に解凍する
- コマンドプロンプトを起動する
- cdコマンドでタイトルIDフォルダに移動する
(cdコマンドが分からない場合はググってください) - 以下のように実行する
psvimg-extract -K バックアップキー game/game.psvimg game_dec(バックアップキーの所は手順5で取得した自分のバックアップキーで置き換えてください)
(タイトルIDフォルダにgame_decフォルダが作成され、そこにgame.psvimgが復号/展開されます) - Trinity (PBOOT.PBP) をDLし、以下のように配置する
"/game_dec/ux0_pspemu_temp_game_PSP_GAME_タイトルID/PBOOT.PBP"
(PBOOT.PBPが既に存在する場合は上書きする) - 以下のように実行して再暗号化/リパックを行う
psvimg-create -n game -K バックアップキー game_dec game(バックアップキーの所は手順5で取得した自分のバックアップキーで置き換えてください) - game_decフォルダ及びpsvimgtoolsのファイルを削除する
これでTrinityを突っ込んだゲームの用意は完了です - → TrinityでHENkakuをインストールする手順
●TrinityでHENkakuをインストールする手順
●用意するもの
- PS Vita/PS VitaTV (3.69/3.70)
- PC
- Trinityを突っ込んだゲーム (PC内)
- QCMA
●手順
- QCMAのデータベースを更新する
(Windowsの場合、タスクトレイのアイコンを右クリックし、そのメニューから)
(CMAの場合は設定にあるその他タブから) - Vitaでコンテンツ管理を開き、PC(CMA/QCMA)と接続する
- [パソコン→ PS Vita] → [アプリケーション] → [PSP™/その他] を開く
- Trinityを突っ込んだゲームをVitaにコピーする
- PSボタンでホーム画面に戻る
Trinityを突っ込んだゲームのバブル(アイコン)とその名前が変わっている事が確認出来ます - 機内モードにしている場合はオフにし、Wi-Fi(インターネット)に繋がるようにしてからVitaを再起動する
(ここで再起動を挟まないとTrinityの成功率が下がるとの事)
(TrinityでVitaShellをDLするのでインターネットの接続は必要)
(バックグラウンドでストアから何かをDLしている場合はキャンセルしてください) - Trinityを起動する
成功すると "Trinity Exploit by TheFloW" という画面になり、自動でConstructメニューが開く
エラーが出てConstructメニューが開かない場合は再度Trinityを起動する
どうしてもConstructメニューが開けないならVitaを再起動する
フリーズした場合は電源ボタン長押しで電源を落とす - "Download VitaShell" でVitaShellをDL/インストールする
- (過去にそのVitaでHENkakuを使用していた場合は)
"Reset taiHEN config.txt" でconfig.txtをリセット - "Install HENkaku" でHENkakuをインストールする
- "Exit" でホーム画面に戻る
- 設定アプリを開き、HENkakuの設定から [リスクのある~] にチェックを入れる
- VitaShellを起動する
- enjoy !!!!!
Exitで閉じるだけで有効になります。
HENkakuの基本的な事に関しては以下の記事で解説したつもりです。
気が向いたらこのTrinityの記事も上の2つの記事みたいな構成にします。気が向いたら。
modoruを使用して3.60か3.65~3.68にダウングレードする事が推奨されます。 TrinityはPSPのゲームに頼っているので、割と不安が残ります。(PSPのゲームの起動には機器認証が必要)
そのため、機器認証要らずでHENkakuが有効に出来る3.60~3.68にダウングレードした方が良いです。
3.60/3.65にダウングレード出来るなら恒久的なHENkakuであるEnsoが導入可能です。
3.69/3.70には対応していないプラグインもあるでしょうし、多分ダウングレードする人がほとんどのはずです。
この記事は時間が取れた時にちょこちょこ書き直すと思います。
●記事更新履歴
- 2019/05/07 07:20
Psvimgtools-Easy-FrontEnd を使用した手順を追加 - 2019/05/06 06:26
記事作成